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「顔と口腔の医学」西原研究所ではどうして全科の医師をまとめて指導できるのか?③ Part.5

「顔と口腔の医学」西原研究所ではどうして全科の医師をまとめて指導できるのか?③ Part.5

  前回迄東京医科歯科大学を卒業する迄の講義内容と医学勉強について述べました。多種雑多な講義の中でひときわ心に残ったのが三木成夫の生命の形態学でしたから、このことについて少し詳しく述べましょう。これがわが西原医学の根本的な考えの源なのです。三木形態学の生体力学を主導とした考えのもとに医学を再統合すると、臓器別医学とは全く異なる超多細胞の多臓器から成るヒトの個体全体を統御するしくみが明らかになります。つまり、体中をくまなく巡る血液と生体力学エネルギーと流体力学エネルギーの複合作用によってすべての器官が連繋してまとまった運動が出来るように統一個体として制御されている仕組みが理解されるのです。そうすれば一人の医者で全科の医学が自ずと体得されるというものです。それによって全科の医師を指導することができるようになるという事です。これがこのブログの回答ですから、次回からこのブログのテーマとタイトルもこれから述べる三木成夫の形態学に関するものに変えましょう。本ブログでは、次回迄のつなぎとして「生命の形態学(三木成夫)と東京医科歯科大学」について述べましょう。

三木成夫の解剖学の背後にはゲーテの創始した形態学がひかえていて、その目指す先には重力進化学がある。ゲーテ形態学の神髄は「形態変容の法則性の究明」であるが、これは取りも直さず進化の起こる仕組みの法則性についてを明らかにすることである。一方、三木形態学の神髄は従来の解剖学に欠落していた生体力学をこの領域に導入したことにある。形態学は動物の形についての哲学(根本的に考える学)であるから、動物の本質的特徴である動く事が最も重要な事項のはずであるが、生命科学・動物学・医学・生物学で動く事の本質を深く考える事が現代にいたるまではかなりおざなりにされて来たのである。
高等動物の発生や進化についての生命現象には、重力作用が極めて重要である事に気付いてEntwicklungs mechank der Organismen(生命発生機構学)を創始したのは、W. Roux(Roux’ Archiv 1894~1923)で1894年のことである。「個体発生は系統発生を繰り返す」で有名な生物発生原則(Biogenetischer Grundgesetz-Biogenetic law 1866)を提唱したE. Haeckelの一番弟子であったRouxは、多細胞動物の発生と形態形成には、重力エネルギーが本質的に重要であることに気付いて研究を進めたのであったが、第一次世界大戦のドイツの敗退で、この学問は完璧に消散してしまった。
ルーの仕事は、後にバイオメカニクス(生体力学)と呼ばれる学問となるのであるが、この学問は、ルーが忘れられたまま1990年になってアメリカのカリフォルニア大学のFungによってつくられた。しかしこれは、重力作用とは殆ど無縁のもので人体の各器官や解剖学的骨格構造等をばらばらの部分として分解し、そこに機械工学理論をあてはめただけのものであった。三木成夫は、Fungより半世紀も前に、東大医学部に三講座あるうち系統発生学を担当する歯・顎・顔面口腔・脳の研究を専とする第一解剖教室の大学院の機能解剖学という、重力に基づく生体力学に深くかかわる形態学を専攻した。
三木成夫は戦時中に九州大学で航空工学を学んだという。敗戦後にこの学科が消滅したために医学部に進学し卒業後東大大学院に進んだ。三木の形態学の図譜が並の解剖書のそれを大きく異なるのはどんな点であろうか?通常の形態学の図が形の一場面のみを示すのに対し、三木のそれは、時間軸に沿ったエネルギーの流れが常に描かれている。時間も空間ももとよりエネルギーであるから、三木の頭には、常に推進力のエネルギーで時間と空間を進む飛行機の姿が哺乳動物の身体の形に隠れていたのかもしれない。三木の描く図の解説には重力も慣性の法則も自明のこととして三木は何も言及していないが、眼光紙背に徹すれば重力と生体力学の頭進エネルギーと慣性の法則で形の進化が起こることがわかる。今の医学とライフサイエンスには環境エネルギーも生体力学エネルギーも生命個体の細胞内小器官のミトコンドリアのエネルギー代謝も入っていないのだ。
三木の学位論文は、哺乳動物の成立とともにその働きを失った脾臓という腸管由来の造血器の本態と骨髄造血の発生の謎との関連性の解明である。ニワトリの胎児の鰓腸の血管の発生過程とその変化の観察によって行われた研究は、まさに胎児が「我が先祖は昔本当にサメであったのだ!」ということを物語るほど迫力あるものであった。

2014-02-10 14:39:15

どうして全科の医師をまとめて指導できるのか?